2017-2018シーズン以降、同じような戦略を取るチームが多いような感じがするのも、このような話をよく聞く背景にあるのでしょう。昨シーズンのカンサスシティも、すでにMVPまで取ったマホームズがまだルーキー契約という詐欺のような状況ですし、その前の年のラムズもゴフの契約がまだルーキー契約の最終年でした。
というわけで、2011年以来スーパーボウルに出たチーム(勝者と敗者の両方)のサラリーキャップの配分がどのようになっているかをちょっと見てみました。ソースはSporadicですので、2011年までしかさかのぼれませんでした。もっと情報量の多い他のサービスに移行しようかな。以下の表にまとめてみました。
それぞれのチームで、キャップの上位10プレーヤーのキャップ総額に占める割合がTop10という項目です。選手名などの詳細な情報は省略しましたが、例えば昨年のカンサスシティでいえば、キャップで10番目の選手がマホームズでキャップ全体の2.4%を占めています。もちろんキャップが毎年どのくらいかというのは契約をどのように構築するかに依存するのですが、トップクラスのQBであれば普通は10%を超えるので、例えば、マホームズで10%キャップを節約できれば2019年でいえば19ミリオンくらい節約になっているわけです。これは大きい。ちょうど、2019年のカンサスシティでいえばサミー・ワトキンスのキャップヒットが10.1%で、2019年のチーフスの中で1位です。つまり、マホームズがルーキー契約なおかげでワトキンスクラスのスターが一人余計に取れるわけです。
OFFというのはトップ10プレーヤーのうち、オフェンスのプレーヤーの総額。2019年のチーフスでいえば30%くらいは、トップ10人のプレーヤーのうちオフェンスのプレーヤーに使ったということです。DEFというのはディフェンスです。2018年のLAラムズは37%もディフェンスのトップ10プレーヤーに使っています。OFFの下のQB、OL、WRTはそれぞれ、QBに使ったキャップ金額、OLに使ったキャップ、その他オフェンススキルプレーヤー(WR、RB、TEの略です)に使ったキャップを示しています。DEFの下のF7とDBはフロントセブンとディフェンシブバックに分けたキャップ金額を示しています。DLとLBに分けずフロントセブンとしてまとめたのは、3-4か4-3かでエッジプレーヤーがLBになったりDLになったりするので、あまり分けることに意味がなかったからです。
過去9シーズンでスーパーボウルに出た18チームのうち、QBがルーキー契約で安かったチームはオレンジで示されており、5チームだけです。もちろんサンプルサイズがとっても小さいので統計的に何か有意なことが言えるわけではないですが、QBが安い時じゃないとスーパーボウルに出られないということはないのかな、という感じがします。とはいえ、5チームのうち3チームは最近3年なので、トレンドの始まりなのかもしれません。あるいは、マホームズ、ジャクソン、ワトソンのようないいQBが最近急に出てきたというだけの話かもしれません。それ以外の2チームどちらもシアトルで、ウィルソンがルーキー契約の時にスーパーボウル2年連続で出ました。2013年のシアトルはQBはルーキー契約だし、Legion of Boomの中心プレーヤーもまだ安い時期でDEFにお金がかかっていたわけでもなくて、反則のような感じのキャップの使い方です。
この時期のシアトルのことを考えると、ダラスはシアトルと同じような感じだったのにチャンスを逃したなぁという感じがします。ダラスも幸運にもプレスコットをウィルソン(3巡)より低い4巡でとって、DEFも結構ドラフトが当たってたので、OFFのスターをFAでとることができ、シアトルと同じようなチーム編成だったけど、スーパーボウルまで行けなかった。もちろんあの頃のシアトルのDEFとは比べようはないし、プレスコットをウィルソンと比べるのも無茶なのかもしれませんが、チームの編成だけ考えたらもっと上まで行けるチャンスがあったような気がします。もちろん、イーグルスファンとしては、ダラスが勝てないのは何よりもうれしいんですが。ついでに言うと、ブレイディのキャップがキャップ総額の10%をコンスタントに下回っていることが多いのも反則な感じです。
もう一つ考えさせられたのは、アンディ・リード(とチーフスの編成担当)の好判断です。昨年のような状況が生み出せたのも、それなりのQB(アレックス・スミス)がいてプレイオフには出れていたにもかかわらず、1巡でQBを取ってスミスをトレードに出してギャンブルに出て、大きくあてることができたからです。中途半端に強いチームであれば、さっさと(スターでない)QBを切ってギャンブルするという判断もありかなという気がします。
もう一つ考えさせられたのは、アンディ・リード(とチーフスの編成担当)の好判断です。昨年のような状況が生み出せたのも、それなりのQB(アレックス・スミス)がいてプレイオフには出れていたにもかかわらず、1巡でQBを取ってスミスをトレードに出してギャンブルに出て、大きくあてることができたからです。中途半端に強いチームであれば、さっさと(スターでない)QBを切ってギャンブルするという判断もありかなという気がします。
あとは、スーパーボウルに出ているチームのキャップ構成はチームによって全然違って、何か一般的なこと(OFFにお金をかけているチームが多い、みたいな)はいえる感じではありません。
上の表は、2016年(ウェンツのルーキーイヤー)から今までのイーグルスの数字をまとめたものです。しょうがなかったといえばしょうがなかったんですが、2018年はフォールズにお金がかかったというのが痛かったですねぇ。ウェンツがルーキー契約なのにキャップ総額の12%もQBに使っています。もちろんフォールズの給料を上げたりする判断を批判する人はいなかったんですが、フォールズがいなければ例えばエース級のWRが取れたかもしれないんです。もちろん、2018年は再びウェンツがケガしてフォールズが再び好リリーフしたので、結果的にはフォールズを残しておいてよかったという話なのかもしれないですが、シーズン初め時点での編成を考えると、このキャップが使えてたらなぁという気がします。
2020年の数字は、現時点の数字なので、今後どうなるかわかりませんが、弱いといわれているWR・TEにかなりのキャップがかかっている(16.5%というのはジェフェリー、デショーン、アーツの3人の合計で、サンダースはルーキー契約2年目なのでトップ10には入ってません)のが嫌ですね。この理由の一つは昨年ジェフリーと契約更新して2018年のキャップをこっちに持ってきたことですが、裏目に出ている感じです。アーツの契約更新も間近だし(彼ごねそう)、WRに使うキャップは少なくしたいというのであればやはりルーキーで当てるしかないような気がします。
あと、DEFのキャップヒットが意外と低いです。LBに全然お金を使っていないのと、ジェンキンスとお別れしてマクラウド意外とと安く契約更新できたこと、が大きいですね。
特に何か大発見があったわけではないのですが、いろんな数字を見てみたので、公開してみました。


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