ドラフトは、金曜日に2日目、土曜日に3日目が開催され、トラブルもなく終了しました。とりえず一番面白かった写真を、ドラフトの思い出として、張っておきます。1日目が終わった時点では、ニーズにぴったりのスピーディーなWRを指名して、おお、イーグルスはファンがもだえ苦しむようなピックばかりしてきたけど、リーズナブルな指名をするようになったのかな、と皆思っていたと思います。それは、2日目の大どんでん返しへの布石でした。
2日目、イーグルスは53位で、またしても動きませんでした。WR第2グループでは、ジェファーソンとアイユクは1巡の後半で指名され、ティー・ヒギンズ、マイケル・ピットマン(アゴちゃんの記憶が生々しいのでUSCのWRをピックするのは皆嫌だったと思います)が2巡の最初の2ピックで消えました。ラビスカ・シェノーJrも42位で消え、KJ・ハムラーも46位で指名されました。49位ではチェイス・クレイプールがPITに指名されましたが、僕にはよくわかりませんが、このWRはイーグルスがらみでは名前が挙がったことはなかったような気がします。というわけで、イーグルスが指名する53位時点では、第2グループのWRでイーグルスが興味があるとうわさされていたデンゼル・ミムスがまだ残っていました。これは、WR2枚抜きとかしたら夢があるなぁ、と思っていた人もいると思うんですが、指名したのはなんとQB!ジェイレン・ハーツでした。イーグルス関係の掲示板をずっと眺めていたんですが、ローズマン首にしろとか、もう死にたいとか、いっそのことあと8人QB指名しては、みたいな意見が盛り上がって大変なこととなっていました。
そのあとは、スピード系のWRを次々に指名したり、将来スターターになれるかもしれないLBを指名したり、OLのバックアップも指名し、CBも何人か指名し、ニーズに合ったピックを展開したと思うんですが、2巡QBのインパクトが強すぎます。このドラフトはハーツを2巡でドラフトした年として記憶されるんでしょうねぇ。
最終的には10人指名し、去年の年齢が高くてスピードがないロースターから脱却する意思をコンスタントに示したドラフトになりました。Next Gen Statsによると、ドラフトされた選手の運動能力スコアの平均はイーグルスが最も高かったようです。どのラウンドでもイーグルスがドラフトした選手のスコアは高かったです。NYJにGMとして引き抜かれたジョー・ダグラスがドラフトを担当していたときは、大学での成績重視(↔素材重視)ということがよく言われていて、実際に運動能力が一流じゃないけど大学でいい成績を残した選手が多かった(例えばデレク・バーネットが典型だと思います)のですが、ダグラスが抜けて、かつ、ここ3年のドラフトした選手のパフォーマンスがよくないこともあって、方針が変わったような気がします。どのような結果になるか楽しみです。
というわけで、ドラフティーの10人を簡単に紹介しようかと思ったんですが、長くなってきたので、とりあえずここではハーツに絞ります。
2巡53位、ジェイレン・ハーツ
ヒューストン出身、2016年はアラバマで1年目(true freshman)から大活躍(パス:2780ヤード、23TD-9INT、ラン:954ヤード、13TD)し、カレッジチャンピオンシップまで到達。2017年もスターターとして活躍するも(パス:2081ヤード、17TD-1INT、ラン:855ヤード、8TD)、チャンピオンシップゲームの途中にトゥアに交代させられ、そのままスターターの座も失う。2018年はトゥアにスターターの座を奪われるも、SECチャンピオンシップゲームの途中でトゥアがケガで退場すると、チームを逆転勝利に導く。2019年はシニアとしてオクラホマにトランスファーしてプレイ。オクラホマでは1年しかプレイしなかったが、またしても活躍(パス:3851ヤード、32TD-8INT、ラン:1298ヤード、20TD)し、ハイズマン賞の最終候補にノミネートされた。今回のドラフトに参加したQBでは最強のデュアル・スレットQBで、ラマー・ジャクソンの活躍を受けてスターターとして上位指名されるのではとも言われていました。その他、言われていることはというと:
- NFL選手の比較対象:ティム・ティーボー(これはまずい!)
- 6'1''だからあまり身長は高くない。222lb。40ヤード4.59。
- 素晴らしいintangibles(リーダーシップ等)
- プレイが壊れても逃げながらいいパスを投げることができる。
- いいランナー。
- 中・長距離のパスの精度が高い。
- リズム・判断能力がよくない。
- 短いパスのチェックダウンとかに切り替える判断が遅い。
- プレッシャーがかかるとパスのターゲットが見えなくなる。
- ポケット内の動きが洗練されていない。
- 長いパスの時のモーションが大きい。
典型的な、運動能力で勝負するデュアルスレット QBという感じです。最近のイーグルスは背が高くて腕力はあるけれどもあまり動けないピュアポケットパッサーを好んでいたように感じるので、全然逆を行った感じですね。とりあえずすぐに使えるようにはならなそうなので、すぐにQB論争を引き起こす感じではないのが救いか。この指名を完全に理解することは不可能だと思うのですが、理性的に理解しようとするなら次のように考えられます。
ウェンツに見切りをつけたということはありえないのですが、ウェンツはルーキーだった2016年は16試合全出場したものの、それ以降は、3年連続でシーズンの最後までプレイできていません。2017年はもちろんフォールズに代わってSB制覇。2018年もレギュラーシーズン後半からフォールズに代わってプレイオフ進出、もう少しでNOに勝てってNFCチャンピオンシップに出られるところでした(ジェフリーが取ってればなぁ)。2019年はプレイオフに初出場したものの試合開始早々にクラウニーのヒットを食らって脳震盪で退場。代わりに出場したマッカウンも足のけがをしていて本調子ではなく、ロースコアゲームながらシアトルに敗退。ここで、2番手QBがフォールズくらいの選手であれば、勝てたかもしれません。それにQB1が4年中3年はケガでシーズン最後までプレイできてないんだから、また起こることを想定していいQB2を準備するのは悪くないと思います。いくつか読んだところでは、1巡で指名されたQB以外でスターターになれるくらいの資質があるといわれているのはハーツだけ(実際、ハーツ以降、しばらくQBは指名されませんでした)だったので、ここで指名しないと、フォールズクラスになれるかもしれないバックアップQBを取るのは不可能。そうすると結構余っているFAからベテランのQBをバックアップとして選ぶことになるんですが(フィラデルフィア出身のフラッコとか?)それだとお金が結構かかる。というわけで、安い値段で、信頼できるQB2を取るコストとして2巡は悪くないのかもしれません。それに、どこを読んでもハーツは人格者と書かれているので、「ウェンツじゃなく俺使え」とか絶対言わないタイプのようです。このことも、指名を楽にさせたのではないでしょうか。
もしハーツがティーボーじゃなくてウィルソンとかキャムになって大化けすれば、ウェンツからスイッチすればいいのです。ウェンツはフランチャイズQBとして十分のポテンシャルを2017年は示しましたが、プレイオフでは何もしていなくて、アンタッチャブルというわけではありません。ベテランのQBをFAでとるルートを取れば、このようなアップサイドリスクはありえません。ウェンツからスイッチするまではいかなくても、スターターとしてやっていれるということが証明されれば、1巡で売れるかもしれません。NEがブレイディの控え(将来の後継者)をドラフトしては売っぱらい、ドラフトしては売っぱらい、を続けていたのと同じ戦略です。あるいは、WASがRG3とカズンズでやったのと同じような感じです(WASの場合は最終的にはうまくいきませんでしたが、戦略としてはよかったと思います)。
あとは、ウェンツがQB1だとしても、ハーツも使えるという意見もありますが、どうなんだろう。2人のQBを同時に出すこともできるとか言っている人もいますが、2人のTEすらあまり使いこなせていないように見える(これまでゴダートが活躍したのは主にアーツがケガで離脱したか本調子じゃない時のような気がします)のに、QB2人とか無理じゃないかなぁ。あと、よく言われているのは、NOのテイサム・ヒルのように、時々QB1と交代して、目先を変えるという使い方ができるのでは、という人もいますが、どうなんだろ。マクナブに変えてヴィックを時々使ってた時は、マクナブはリズムが崩れると文句垂れてたし、実際、リズム崩れるんじゃないかなぁ。それに、テイサム・ヒルは何でもできるから突拍子もないプレイがデザインできるけど、ハーツは基本「普通の」デュアルスレットQBなので、テイサム・ヒルとはちょっと違います。ペダーソンは、クリエイティブプレイコーラーと言われますが、たとえばアンディ・リードとかショーン・ペイトンとかと比べると結構オーソドックスで、そこまで無茶なことを考えられるタイプじゃない気がします。まぁ、これは、僕の想像を覆してほしいです。
2巡で(主に)控えQBというのは無茶な気がしますが、まぁ、どのポジションとっても外れる確率も高いんだから、当たったらすごいQBにかけてみるのも悪くない気がします。
ハーツで書くことが多すぎたので、次のエントリでドラフトした選手10人をサラッと整理しようと思います。ドラフトで心を折られるというのは、イーグルスファンとしては宿命ともいえる感じなので、まだ大丈夫です。ドラフトで面白かったです。

J.Hurtsのことで言いたくなって初めて投稿します(ちょっと前から見てました)。
返信削除QBを取ることなんて考えてなかったので、LSUとBAMAのQB以外見たことがなかったのですが、改めて彼のハイライト動画見ました。
思ったのは「何だ、ちょこまか良く動くなあ、これならJAXのG.Minshewに似てるなあ、そうだ!J.Hurts(Minshewのバックアップとして)に来年の指名権を付けて、JAXとY.Ngakoueをトレードできないかな!」
#つまりJ.HurtsよりY.Ngakoueが欲しいだけなんですが。。。
J.Hurts+来年4巡 ⇔ Y.Ngakoue の気運がPhillyで盛り上がらないですかね。
初コメント、ありがとうございます。こんなしょうもない素人ブログで、僕の方が教えてもらう方なんですが、よろしくお願いします。
返信削除僕もドラフト以来、J Hurtsのハイライト動画を結構見てますが、Tebowよりいいパッサーですよね。Tebowの場合、FBがぎこちなく投げてるという感じだったけど、J HurtsはQBとしてもちゃんと機能しそうな感じがします。Minshewですか。考えたこともなかったですが、どちらも(QBとしては)小さくて奥が見えずらいからか、ちょこまか動いてターゲットを探すところが似ているんですかね。両方ともハイライトしか見たことないですが、Minshewよりもちろんランが強いし、体が厚いし、肩も強そうに見えます。Minshewのバックアップというより、JAXのスターターとして、こっちが追加でドラフト3巡位もらえるくらいにならないですかねぇ。笑
Ngakoueはドラフト前はJAXではプレイしたくないと言っていた気がするのですが、動きはないようですね。25歳のプロボウルDEなんて夢のようですが、BGがいて、バーネットがいて、たくさんDTもいて、さらに取るんですか?BGに衰えが見えてきてあきらめるならその代わりとしてほしいですが、今の状況で使いこなせますかねぇ。キャップもかつかつだし。
初めまして。茶王さんのブログからお邪魔しました。
返信削除ハーツの指名について、やはりイーグルスファンの方々はお怒りなのですね。
ウェンツ本人のせいではないところが大きいとはいえ、途中離脱のイメージが強くなってしまったので、
優秀なバックアップかつ上振れすればフランチャイズQB、を2巡で獲るという選択は悪くないように感じました。
ペダーソンがアンディ・リードやショーン・ペイトンと比べるとオーソドックスという話は興味深いです。
フィリー・スペシャルの印象が強すぎるのかもしれませんね。
現地にお住まいとのことで、シーズンが無事開幕しましたら現地情報なども楽しみにしています!
Kichinkitoさん、こんなしょうもない素人の新興ブログにコメントありがとうございます!怒りものすごいですね。ドラフト直後の記者会見でもそうでしたが、昨日かな、ローズマンがローカルラジオに出演してたときも、ホストと視聴者からつるし上げ状態でした。ローカルの掲示板も、時々擁護するポストがあると(僕もトライしました)叩かれてますねぇ。まぁ、この辺もフィリーらしさということで。何といっても、将来フランチャイズQBになるQBを指名して大ブーイングが起きたことで有名な我々ですから。
返信削除フィリー・スペシャルのイメージが強いというのはおっしゃるとおりですね。オーソドックスというのは、普段のオフェンスでは、いいTEが2人いるからそれをベースにしようとか、今日はWRのけが人が多いからちょっと違うフォーメーションで行こうとか、そういうのがなくて誰がいても基本同じベース(3WR、1TE、1RB)のイメージです。だから、せっかくいいデュアルスレットQBがいるから2人並べてみようとか考えないんじゃないかなぁ、という感じです。アンディとかペイトンだったらやるだろうなぁ(確かヴィックがいたときはそういうのやってたような気がします)と思って書いてみました。とはいえ、おっしゃる通りスペシャルプレイはやりますね!本当に、期待を裏切って、「2QBがベース」みたいなとんでもないことしてくれるといいのですが。
特に今年はキャンプの時間もどれだけ取れるかわからないので、あまりチームを変えないことでアドバンテージが得られるという面もある気がするので、練習積まないとうまくできない突拍子もないフォーメーションとかやりづらいのかなぁという気がしてます。
シーズンが始まるとゲームに行く機会とかも多いのでもっと価値のあるコンテンツをかけると思います!また来てください。